つい「練習しないならピアノを辞める?」と言ってしまいます
- くみせんせい
- 7月30日
- 読了時間: 3分
「子どもが家で練習しないと、ついつい『練習しないならピアノ辞めようか』と言ってしまいます」と、未就学児さんの生徒さんの保護者様からお話を伺いましたが、これもよくある話です。
ピアノに限らず「◯◯しないなら□□を買ってあげないよ」「△△に連れて行ってあげないよ」などと言ってしまうことはあるかと思いますが、これって実は言わないほうが良い言葉です。
特に親としては本当は続けて欲しいと思っているのにこのように言うと、家でピアノのことで親子で言い合いになることが増えてピアノが楽しくなくなり、結果的に子どもがピアノが嫌いになって本当に辞めてしまう可能性があるからです。
そういう私も、特に長男が高校生や大学生の頃は、勉強しない息子に対して「勉強しないなら学校辞めて働きなさい!」と何度も言ってしまっていて、今になって申し訳ないと思っているところです。ですので「練習しないなら辞めなさい」と言ってしまう保護者様の気持ちはよ〜〜〜く分かります!
保護者の方が「練習しないなら辞めなさい」と言ってしまう理由としては
ピアノを習うために楽器を買ったり、お月謝やその他色々とお金がかかっているから
レッスンへの送迎に時間的にも身体的にも負担があるから
毎日家での練習を見なければいけなくて大変だから
ということがあるかと思います。私も「(高校や大学は)お金がかかってるんだから」と言ってしまっていました。実はこれは全て親の都合であり、子どもは分かっていません。
保護者の方がピアノを続けて欲しいと思っていらっしゃるのであれば、「練習しないなら辞めなさい」とは決して言わないであげてください。ピアノが好きでやる気はあっても、自分から進んで練習する子は稀です。多くの子は親や先生に言われて渋々(笑)練習するものです。
嫌々でも(笑)練習していたらだんだん弾けるようになって、自分の好きな曲、弾きたい曲が弾けるようになったら楽しくなって、少しずつ自分からピアノに向かうようになっていきます。そこまでになるのに何年もかかりますが、「ピアノが弾ける」という、一生誰にも取られることのないスキルや技術を身に付けることができるのです。
「練習しないなら辞めなさい」と言いたくなった日は、ピアノの椅子に座るだけでも、テキストを譜面台に置くだけでも、ひとつ音を出すだけでも良いです。親子ケンカになりそうでしたら、子どもと物理的に離れる(別室に行くなど)のもOKです。毎日完璧に練習させることは目指さず、長く続けられる働きかけをお願いします。
相談してくださった保護者様が「練習しないなら辞める?」と生徒さんに聞くと、生徒さんは「ピアノ楽しいから辞めない!」と答えるそうです。案外そういうものですよ♪
「絶対ピアノは弾けるようになって欲しいので、言わないように頑張ります!」とおっしゃっていました。もし言っちゃいそうになった時には私にご相談ください!
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